約 5,412,472 件
https://w.atwiki.jp/uyoku310/pages/52.html
「別に嫌いじゃないですけど。」 俺がそー言うと渡辺が、 「お互い熱くなっちまったら話もできない。ちょっと汗流しに下に行こうぜ。」 「…別にいいですよ。早く帰してくれるなら。」 「わかった、わかった。おい、下の準備してくれ。」 渡辺が若いおまわりに言った。 警察署の地下に行くと道場があった。柔道着着た格さんが倒れてる。クソ、騙された。 森島が笑いながら言う。 「何してんだ、運動好きなんだろ。格田はもー動けないってよ。さあ、元気出してこい。」 殺してやりたい。俺は目の前の大人に本気で殺意を抱いた。 3時間もするともー動けない。背中が痛い。 「もー終わりか、根性ないな。ほら、立って向かってこい。」 「さっきまでの元気はどーした。早く立て。」 立ちたくても立てない。俺はなんとか上半身だけ起こして言った。 「てめぇらなんかにゃ絶対捕まらねぇ。てめぇは俺の敵だ。」 森島は笑いながら、 「お前みたいなチンピラがいくら強がったってこんなもんだ。捕まらない?敵だ?笑わせんな。オシメが取れてから言えクソガキ。」 俺達はその後、また取調室に戻り、指や手の指紋を取られた。 「今日は始めから捕まえる気なんかねぇよ。ちょっと撫でてやっただけだ。後からちゃんと引っ張ってやるから心配すんな。とりあえずその紙持って壁に立ってろ。」 森島は俺の写真を撮ってファイルにとじた。 「これで今日から敵だ。おめでとう。」 俺達は暴走族になった。
https://w.atwiki.jp/uyoku310/pages/61.html
泣き疲れた俺は一平の単車を起こした。このまま置いてはいかない。みんなが待ってるマックまで連れて帰らなきゃ。 なかなかこない俺を心配したのか信義が迎えにきた。 「遅いから心配でみにきた。手伝うよ。」 二人無言で押す。 「…なぁ。一平はさぁ。最後は何考えてたんだろーな。」 信義が唐突に聞いてきた。 「…わかんねーよ。明日のバイトの事でも考えてたんじゃねーかな。アイツ働き者だったから。」 「…ヤマトは?」 「…知らねーよ。多分、アイツは女好きだったから女の事じゃねーか。」 「俺達の事じゃねーのかよ。」 「…それはねーな。あの二人かに限ってそりゃねーわ。ありえん。」 「向こうで寂しくねーかな。結構二人とも誰かといたがりだったじゃん。」 「二人一緒だから大丈夫だろ。心配ねーよ。あいつらならきっとうまくやってけるって。」 「久しぶりにこけたけどさー。痛いのな。久しぶりすぎて俺、ちょっと泣いちゃったよ。」 後でグスグスと鼻をすする音が聞こえる。 「あいつらさー。ちゃんと迷わず逝けたかな。」 「意外と迷ってたりしてな。ヤマトは方向音痴だったからな。中学ん時北海道行ったじゃん。あんときあいつ迷子になってさ。交番で半ベソだったぞ。本人は泣いてねーって言ってたけど。」 「一平も泣き虫だったよ。小学校んときに授業中うんこ行きたくなってさ。泣きながらもらしてた。」 「汚ったねーなー!あいつらしいっちゃ、あいつらしいけど。」 前から格さんが歩いてくる。 「こんな事してたのか。どーりでこねー訳だよな。」 そー言って後に回って信義と一緒に押してくれた。 「単車マックに置いたらさ。ちゃんと現場まで行こーぜ。あいつらもタバコ吸いたいだろ。」 「…そーだな。」 一平とヤマトはもう帰ってこない。友達が死ぬのはもう二度とごめんだ。 俺達はマトモに人が死ぬ暴走族だ。 不死身のヒーローなんていない。
https://w.atwiki.jp/uyoku310/pages/101.html
俺はたまたまいた2人組を襲った。こっちはカンバン出す訳にはいかない。完全に不意討ちだ。奇襲は成功。駅前に“天地”のカンバン背負った奴らを正座させた。 「…テメーらの中に神田って知ってる奴いるか?」 「…自分ら最近入ったばっかりでわかんないです。」 俺は落ちてたリポDの瓶をくわえさせて思い切り顔面を蹴った。瓶は粉々に割れて口のあたりは修羅場だ。 「…お前も食べる?」 もう一人は涙目になって首を横に振る。 「じゃー素直に話すしかねーよな?神田ってどこに行けば会えんの?」 「…いつもかどうかはわかんないけど…東通りの前の雑貨屋にいる事が多いです。」 東通りはさびれた飲み屋が並んだアーケードだ。入口のとこに雑貨屋がある。 「協力してくれてありがと。早く友達の事病院連れてってあげた方がいいよ。手遅れかもしんないけど。あと、ここには溜まらない方がいい。次は殺す。」 連絡できないようにピッチを取り上げて解放した。 雑貨屋の前に行くとまた2、3人の奴らが店の前にいた。 「…こんなかに神田って奴いる?ちょっと用があるんだけど。」 あきらかに不審そーな目で見る。 「神田君に何の用だよ?」 「ツレが世話になったからそのお礼に。いんのかいねーのかはっきりしろ。」 「…ついて来いよ。会わせてやる。」 俺はついていった。まさかこのあと自分が虎の尻尾を踏むなんて思ってもなかった。
https://w.atwiki.jp/uyoku310/pages/88.html
…体が痛てぇ。思いっきりアスファルトに叩きつけられた。目の前がチカチカしてる。クソ、力が入らねー。ハッと我にかえって格さんの方を見る。フラフラしてるけど立ち上がってる。とりあえず大丈夫だ。 ただ残念ながらGSはめちゃめちゃだった。車の前に無惨に横たわる。 真也がキレて車のドアを蹴って怒鳴った。 「危ねーだろがこのクソ野郎!!逆走してんじゃねーぞ!!」 運転席と助手席から男達が降りてきた。 「けっこう人って死なねーんだな。わりとスピード出してたのに。」 両腕にビッチリ墨が入ってる。ヤクザだ。ヤベェ。 呆気にとられてると真也がぶっ飛ばされた。 「…クソガキ共。てめーらのせいで車めちゃめちゃになっちまったじゃねーか。この腕見ればわかるよな。とりあえず修理代持ってこい。」 かたおくれのY31だ。値段なんてたかがしれてる。 「50だな。それで手打ちだ。明日までに用意しろ。とりあえず兄ちゃん一緒に来いよ。」 一番近くにいた格さんが連れてかれた。 「族がおまわりなんかに頼るんじゃねーぞ。金集まったら連絡してこい。」 そー言って真也に名刺投げつけてまた車に乗って帰って行った。 「…クソヤクザが。とりあえずどーする?格さんが拐われちまったからバックレる訳にはいかねー。急いで金集めるか。」 「今日明日で50は無理だ。智光先輩に電話するわ。」 智光先輩は仁さんと同じ歳の先輩だ。俺達のケツモチしてもらってる組の人間。正直、ヤクザなんかにゃ頼りたくねーけど、いまはそんなわがまま言ってられねー。 「…はい。」 かなり不機嫌な声だ。こんな時間ならしょーがねー。 「こんばんは。遅くにすいません。自分、斎藤なんですけど覚えてますか?」 「…おぉ、格田の友達か。こんな時間にどーした?」 「すいません、格田が〇〇興業ってとこの人に拐われました。明日までに50用意しろって言われてます。」 「…なんだと?ちゃんと説明しろ。」 俺は状況を説明した。突っ込まれた事と奴らが逆走してきて殺す気できた事。 「…とりあえずわかった。いまからそっち行くからちょっと待ってろ。名刺はちゃんと持ってろよ。」 智光先輩はそー言って電話を切った。
https://w.atwiki.jp/uyoku310/pages/70.html
「…まずいんじゃねー?相手は阿弥陀だろ?」 真也は心配そーだ。 「やっちまったものはしゃーねーだろ!さっさと陸引きずって帰るぞ。奴らもきっとバカじゃねー。タラタラやってると囲まれちまう。」 「そーだな。早く済ませて地元戻ろーぜ。」 そー言って俺達は陸の居場所に向かった。 奴らの溜り場はわかりやすい。近づいてくにつれて塀やいろんな物に「阿弥陀」とスプレーで殴り書きしてある。溜り場は普通の民家だったけど後にプレハブが建ってる。ドアには「阿弥陀」の文字。ここだ。 俺はドアを開けた。 中は鼻をつくようなアンパン(シンナー)の臭いが充満してる。中には3人ぐらい横たわってる。その中に陸がいた。 「あ゛ー、どーしたのー?」 完全にラリってる。こいつらやる気あんのか。 「どーしたのかじゃねーよ。てめぇこんなとこで何してんだ?」 陸はヘラヘラ笑ってて話にならない。俺は陸の鼻に蹴りを入れた。陸は唸りながら倒れる。 「もう一度だけ聞くぞ。こんなとこで何してる?ここはてめぇのチームじゃねーだろ?」 鼻血が酷くて床が血まみれだ。陸は起きあがり答える。 「…一平とよー、ヤマトがよー、迎えにくるんだよー。こっちこいってー。テレビがすげー綺麗なんだよー。許してくれよー。」 何を言ってるかわからない。ただコイツはコイツなりの罪の意識からここまで堕ちたみたいだ。 「救えねーな。てめぇは今日から仲間じゃねー。ヤマトと一平裏切ったんだ。もー二度と俺達の前に顔出すな。次見掛けたら潰す。でも最後のケジメだけはちゃんとつけさせてたもらう。表でろ。」 俺はそー言って陸を表に引きずり出そうとした。 「さっきからよー。人んちで何をやってんだよー。」 寝てた奴が起きてきた。 「なんか言ったか?」 俺がそー言うと掴みかかってきた。真也が引きずり離す。 「てめーら阿弥陀と喧嘩すんのかよー。喧嘩売るなら買ってやるよー。」 俺達は喧嘩を売る事にした。
https://w.atwiki.jp/uyoku310/pages/81.html
さすがに400台だと最後尾に着くまで時間がかかる。今日は俺達の仕切りだから大変だ。誰一人捕まらせる訳にはいかない。 「そろそろ俺達のも出るか!!」 真也はいつもよりテンションが高い。そりゃそーだ。こんなでかい祭りだ。気分も良くなる。盛大に弔ってやらなきゃ、奴らは寂しがるから。俺と真也は最後尾についた。流れる様なテールランプはちょっとした川みたいだ。道路を真っ赤に染める。 「スゲーな。流石にこれだけ揃うとおまわり来たって何もできねーだろ!」 「たしかにな。でも気は抜くなよ。奴らは敵だ。どんな手使ってくるかわからねぇから。」 そんな俺達の心配とは裏腹におまわりもヤクザの乱入すらない。俺達は許されてる。そんな風に勘違いしてしまうぐらい何も起こらなかった。 「そろそろ現場だからお前ら前に行けよ。ここからは俺達がケツ持つから。」 ナイトの奴らが言ってくれた。俺と真也はその言葉に甘えて先頭に向かう。 前にいた格さん達は単車から降りて酒やタバコを供えてた。 「んじゃー黙祷すっか。」 格さんが目を瞑る。俺達もそれに続く。 黙祷が終わると格さんが待っててくれた他のチームに会釈した。そして、最終目的地の浜にむけて出発する。 俺は一平の単車のガソリンキャップを外してタオルを詰めた。 「何やってんだ?」 真也が不思議そーに聞いてきた。 「奴らが道に迷わねーようにだよ。真也、ケツに乗せてくれ。」 そー言ってタオルに火をつけた。タオルがタンクに吸い込まれる様に入ると、一平の単車は盛大に爆発した。 一平、ヤマト、見えるか。お前たちのための送り火だ。俺達には族しかねーからこっから旗振ってやる。上からでいいから見ててくれよ。
https://w.atwiki.jp/uyoku310/pages/103.html
俺はすぐに信義に電話した。 「ごめん、チョン高に喧嘩売っちゃった。」 「はぁ?何やってんだよ!いまどこにいんだ?」 「わかんね。バスに乗って逃げてきたから。なんか八重ってとこで降りた。どーすればいい?」 「なんでそんなとこで降りてんだよ!チョン高の地元だぞ!早くそっから離れろ!迎えに行くからバスに乗って駅まで戻れ!」 「…残念、もー見つかったみたい。前から20人ぐらい来る。とりあえずまた逃げるわ。」 そー言って反対に向かって走ろーとしたら囲まれてた。チキショー、終わった。その日俺はボコボコにされてパンツ一枚で駅の構内に転がされてるとこを迎えに来た信義に助けられた。 次の日は熱が出て体が動かねー。でも信義達は駅までチョン高狩りに行った。どーやら戦争するらしい。数ではかなわないからゲリラ戦。ちょっとずつ奴らの戦力を剥いでいくしかねー。 戦争が始まって1週間。天地はチョン高に潰された。俺達はまだ続けてたけど奴らはゴキブリ並みだ。やってもやってもきりがない。頭を潰すしかない。頭の目星はすぐついた。1コ上の崔って奴。喧嘩相手を橋から下の川に投げ込んだ事で有名だ。タイマンは負け知らずらしい。 「俺、拐ってくるわ。あんなんされたまままで黙ってらんねーし。チョン高だし、焼肉でも餌にすりゃすぐに捕まるだろ。」 「絶対タイマンなんかすんなよ。化物らしいから。」 「そこまでバカじゃねーよ。まかせとけ、心配しねーでさ。ちょちょっと終わらせてやっから。」 おっかねーけど俺がはじめた喧嘩だ。やるしかねー。
https://w.atwiki.jp/uyoku310/pages/92.html
香織んちに行くと香織は不審そーな目で俺を見る。 「…このお金何?ってかアンタ一体何やってんのよ!普通の高校生がこんな大金ポンと出せる訳ないでしょ?」 そりゃそーだ。俺が香織でも怪しいと思う。しょーがねーから昨日の話を一から全部話した。 「…このお金返してきな。こんなお金使える訳ないじゃん。ヤクザなんかからお金貰ってこのままで済むと思ってんの?アンタヤクザにでもなる気?そんなの私が喜ぶとでも思ってんの?バカにしないでよ!!私はアンタにヤクザになんかなって欲しくない!!そんな世界に入ったら抜けらんなくなっちゃうよ?」 そりゃごもっともだ。でも今更、智光先輩に金返しますなんて言えない。でも目の前の香織はもっとおっかない。しょーがないからあきらめたふりして姉ちゃんに内緒でお金を渡す事にした。少なくとも返せないからって遊びに使うには多すぎる。香織には返す事を伝えて後から姉ちゃんに渡した。50万全部。借金以外は香織のために使ってくれって伝えた。 「…本当にいいの?後からなんかあったりしない?」疑り深い姉妹だ。 「なんもないっスよ。ただ香織には内緒でお願いします。アイツ心配しちゃうから。香織の事よろしくお願いします。」 「イヤイヤ、それはこっちのセリフだから!アンタ若いのに変に大人だね。香織は幸せだわ。アンタみたいなのが彼氏で。」 俺の方が幸せだ。アイツには返せない程いろんな事教えてもらった。こんな事で返せるとは思ってないけど、これでちょっとでも香織のためになるなら体張った甲斐がある。 「そんな事ないっス。俺の方が香織にいろいろ教えてもらってますから。そんじゃ失礼します。」 香織に嘘つくのはちょっと気が引けるけど俺は香織んちを後にした。 次の日。香織は普通だった。また夜ウチに来るって言ってたから安心した。気持ちだけは嬉しかったって言ってた。 そして土曜日。今日で格さんは最後だ。いつもならバカやってる時間。俺達はクイーンにいた。 「頭として最後まで残れなくてすまん。納得いかない奴とかいるだろーけど勘弁してくれ。ケジメだけはちゃんとつける。それが俺の最後の仕事だ。」 いまからケジメをつける。いつもならみんなで殴って終わる。でも今日は俺がみんなにお願いして変えてもらった。 「…勝ち逃げは許さねーよ。しつけーけどまた俺とタイマンだ。テメーがヤクザになったらこんなバカはもー出来ない。最後に思い出作ってけよ。」 「…こりねー奴だな。いま俺の3勝1敗だったな。4勝にして最後に花添えてやる。」 10代でバカやれる時間は限られてる。俺達は精一杯背伸びしながら生きてる。仲間が死んで辛い思いしたり、喧嘩したりいろいろだ。ただ、格さんは一足早くそこから卒業していく。きつい思いしたり打ちのめされたりいろいろあるかもしれないけど、そんなのに負けない様に。俺達の代表としてがんばれる様に。俺達からの卒業式だ。 「じゃーまたな。」 走り終わった後の格さんの顔は迷いがない。 1998年。格さんは引退した。 俺が格さんに出会って7年。4回目の負けた記念だ。
https://w.atwiki.jp/uyoku310/pages/117.html
網は張ったけど今度はなかなか引っ掛からない。すぐに見つかるなら最初に見つかってるハズだ。俺と崔は地道に足で探す事にした。ミチの出身中学はわかったからその友達とかを当たってった。でも、ミチには友達って言える奴がいなかった。みんな口を揃えて「変わった奴」って事を言ってた。そして誰もミチと交流を持ってない。自宅のアパートを訪ねても郵便受けには大量の手紙と借金取りが残していった中傷のビラしかない。ここには長いこと帰ってない様だった。 「いきなり行き詰まったな。自宅に帰ってないとなると網に掛かるの待つしかない。今日は終わりだ。また明日だ。」 手がかりがないのに動くのは効率が悪い。切り上げる事にした。 「…ちょっと飲みに行かねーか?組から金もらってるし。奢るからよ。」 断りたかったけどコイツの目がそれを許してくれなかった。 「わかった。どこ行く?」 「とりあえず鳶町方面行こーぜ。」 鳶町は地元で一番の歓楽街。って言っても歌舞伎町とかに比べると全然しょぼい。でも一応キャバからオカマバー、風俗まである。そこに無口なコイツと一緒に行くのか。ある意味辛い。さっさと酔わせて切り上げるしかない。俺達はさびれた居酒屋に入った。案の定沈黙が続く。我慢できずに俺から切り出した。 「そーいやお前、俺に負けたからヤクザに入ったの?」 崔は無言で目の前のジョッキを飲み干した。 「んな訳ねーだろ。喧嘩に負けたぐらいでヤクザになんかならねーよ。俺達みたいな半端者が日本で生きてくにはよっぽど学があるかコネがなきゃ無理だ。日本人には在日呼ばわりされるし祖国からは日本に逃げた売国奴扱いされて戻っても仕事も着けずに野垂れ死ぬだけ。それなら日本で一旗あげた方がよっぽどいい。学がなきゃ腕力しかねーだろ?だから俺はヤクザになった。」 こいつはこいつなりに考えてたらしい。 「だからってヤクザはねーだろ。痛いし自由なんてないし。そんなんでよかったのか?」 「たしかにそれはあるけどいまは楽しいよ。組の人はみんな良くしてくれるし。最初からヤダヤダだ言ってもしょーがねーだろ。俺はこの世界で食ってくんだから、楽しまないとな。」 「お前、結構前向きな奴なんだな。なんか意外だったわ。」 そんなくだらない話をしながら夜は更けてく。俺達は居酒屋を出た。 「あと一軒行くぞ!金はもらってっから心配すんな!」 崔は酔っ払うといつも以上に豪快になってた。次はキャバか。そんな事考えながら歩いてると前から女の子の客引きが歩いてきた。でもどっかで見たことある顔だった。 …昼間写真でみたミチだった。カツラをかぶって化粧してるけど間違いない。幸い隣のバカは気づいてない。俺達はミチに引っ張られる様に店に入って行った。
https://w.atwiki.jp/guide/pages/2214.html
いつもご利用ありがとうございます。 以下の時間帯で緊急にメンテナンスを行っております。 対象 www49.atwiki.jp , www50.atwiki.jp 時間 2011年10月13日 午後00時00分頃~ 午後01時00分頃 この度は、大変ご迷惑をおかけし申し訳ございません。 その他お気づきの点などございましたらお気軽にお問い合わせください。 これからも宜しくお願い致します。